PFAS(有機フッ素化合物)分析
PFAS(有機フッ素化合物)とは

PFAS(有機フッ素化合物)は特異な性質(撥水・撥油性、耐熱性、耐薬品性等)をもつ人工化学物質です。その性質は、半導体分野の加工助剤や撥水/撥油剤、消火剤、コーティング剤、食品包装、繊維製品、塗料、農薬等、身近な製品から工業用途まで幅広く利用されています。 しかし、自然界ではほとんど分解されず、一度排出されると環境中に長期間残留し、生体蓄積することなどが分かっています。健康への影響も懸念されることから、国内外で使用・製造の規制等が急速に進んでいます。
「PFAS」という名称は、炭素-フッ素共有結合を持つ有機化合物の総称であり、OECDの定義に基づくと700万種類以上もの化合物が該当するとされています。その中でも最初に開発・製造された「ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)」「ペルフルオロオクタン酸(PFOA)」や、その代替物質である「ペルフルオロヘキサンスルホン酸(PFHxS)」などが規制の対象となっていますが、今後もPFAS規制の拡大や厳格化が予想されます。

| 物質名(一部) | 主な用途 | ||
|---|---|---|---|
| PFOS | 半導体用反射防止剤・レジスト、金属メッキ処理剤、泡消火剤、 衣類や繊維用の防水・防汚剤等 |
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| PFOA | フッ素ポリマー加工助剤、界面活性剤、泡消火剤、 半導体用・自動車部材・食品包装材の撥水・撥油剤等 |
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| PFHxS | PFOSの代替品等 | ||
| PFHxA、HFPO-DA(Gen-X) | PFOAの代替品等 | ||
| PFNA | 食品包装・衣類等の撥水・撥油剤、化粧品、泡消火剤等 | ||
| PFBS | 衣類や繊維用の防水・防汚剤(PFOSの代替品)等 | ||
| 6:2FTS、8:2FTS | 泡消火剤の共配合剤、化粧品等 | ||
PFASに関わる主な法令や規制基準等
| 物質名 | 残留性有機汚染物質に関する ストックホルム条約(POPs条約) |
化学物質審査規制法 (化審法) |
水道水質基準 | 公共用水域 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| PFOS | 附属書 B(制限物質) | 第一種特定化学物 | 水質基準項目 (※2026年4月施行) 基準値:50ng/L |
要監視項目 指針値:50ng/L |
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| PFOA | 附属書 A(廃絶物質) | |||||
| PFHxS | 要検討項目 | 要調査項目 | ||||
ほか(2026年1月現在)
環境総合リサーチのPFAS分析ラインナップ
弊社では国際標準規格ISO21675を参照したPFAS多成分一斉分析の対応が可能です。現在規制対象となっているPFOS、PFOA、PFHxSを含む30種類以上のPFASが分析可能です。さらに、多成分一斉分析法を活用した汚染原因推定調査や、汚染対策技術の評価試験などの実績も豊富です。
いち早くPFAS分析に取り組んできたノウハウを活かし、今後規制対象・規制候補となる新規PFASの分析にも柔軟に対応しております。お気軽にご相談ください。
| 媒体・対象 | 分析方法 | 必要試料量 | 定量下限 |
|---|---|---|---|
| 公共用水、地下水 | 通知法(令和2年5月28日環水大水発第2005281号・ 環水大土発第2005282号 付表1) |
約200mL~2L | 0.1ng/L |
| 排水 | JIS K 0450-70-10 | ||
| 水道原水・上水 | 告示法(平成15年7月22日厚生労働省告示第261号 別表第45(※2026年4月施行)) |
||
| 土壌(溶出量・含有量) | 「土壌中のPFOS、PFOA及び PFHxSに係る暫定 測定方法」、「土壌に含まれるPFASの一斉分析暫定 マニュアル~土壌採取から測定まで~(農研機構)」 |
約500g~1kg | 溶出量:0.1ng/L~ 含有量:10ng/kg-dry~ |
| 下水汚泥等 | 「PFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する 技術的留意事項」、肥料等試験方法(2024) |
0.01 μg/kg~ | |
| PFAS多成分一斉分析 | ISO21675(30成分一斉分析) | ご相談ください | 0.1~5 ng/L |
| 排ガス | 「PFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する 技術的留意事項」 |
ご相談ください | |
| 固体製品(活性炭等) 液体製品(泡消火剤等) |
「PFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する 技術的留意事項」ほか |
約10~50g | 固形状:0.01 μg/kg~ 液状:0.5ng/g~ |
| TOP-Assay(酸化性前駆体総濃度測定)法 | ご相談ください | ||
| 超短鎖PFAS(C=1~3)分析 | |||
PFAS分析ご依頼時の流れ
- (1)試料サンプリング
分析試料が非意図的にPFAS汚染されること(コンタミネーション)を防ぐため、採取器具や容器の材質に注意が必要です。PFAS分析をご依頼いただいた際には、サンプリング方法に熟知した専門の技術者がお伺いいたします。PFAS専用のサンプリング容器等を弊社からお送りさせていただき、お客様ご自身でサンプリング頂くことも可能です。
- (2)分析試料の前処理
試料の種類・性状に応じた最適な方法を用いて、試料中のPFASを抽出・精製・濃縮し、分析用の検液を作成します。
- (3)分析機器による定量
作成した検液を高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)測定に供し、PFAS濃度の定量を行います。
PFASの基準値・指針値は1兆分の1(parts per trillion, ppt)レベルの極微量濃度に設定されています。弊社では、試料中の極めて微量の測定対象物質を迅速かつ精度良く分析するため、PFASを高感度で検出可能なタンデム四重極型LC-MS/MSを2台体制で配備しています。タンデム四重極型LC-MS/MS

- (4)分析結果のご報告・データ管理
独自のデータベースシステムを用い、試料の管理、工程の進行確認、測定データからの濃度算出まで一貫して行います。分析のプロが長年培ってきた経験をもとに、採水から測定、データ管理まで高品質の成果をご提供します。

