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[2026年7月15日]
PFASの包括的な実態把握を支援するノンターゲット分析サービスを開始

当社は、PFAS(有機フッ素化合物)を対象とした分析サービスを拡充し、LCイオンモビリティTOFMSを用いた「PFAS網羅的ノンターゲット分析サービス」の提供を2026年7月より開始します。PFOS・PFOAは国内の水道水質管理において基準化が進むなど、PFASを取り巻く管理・調査ニーズは一段と高まっています。本サービスでは、4,455種類のPFAS候補リスト(3,236種類の異なる組成式)に基づくノンターゲット解析で、PFASの網羅的な把握を支援します。

TOFMS

LCイオンモビリティTOFMS



背景:PFAS調査は「対象物質を測る分析」に加えて「網羅的な調査」へ
PFASは、撥水・撥油性、熱・化学的安定性などの特性から幅広い用途で使用されてきた一方、環境中で分解されにくく、環境残留性や健康影響への懸念から国内外で規制・監視が強化されています。
国内では、PFOS・PFOAについて水道水質基準化に向けた動きが進み、測定・監視の重要性が高まっています。
一方で、PFASは数千種類以上存在するとされ、個別物質をあらかじめ指定して測定する従来のターゲット分析だけでは、未知・未規制PFASの把握に限界があります。そのため、環境調査や事業所周辺調査、発生源推定では、「何がどの程度あるか」だけでなく、「網羅的にどのPFASが存在するか」を把握する技術が重要になっています。
分解技術の検討時にも、別のPFASが高濃度に副生成している可能性があるため、網羅的な調査で確認する必要があります。


新サービスの概要
本サービスでは、京都大学地球環境学堂の田中周平准教授と共同でLCイオンモビリティTOFMSを活用し、4,455種類のPFAS候補リスト(3,236種類の異なる組成式)に基づく解析を行います。これにより、従来のターゲット分析では捉えきれなかった未知・未規制PFASの検出を支援します。また、ISO21675に基づくLC-MS/MSによる多成分一斉分析(30成分)にも対応しており、既知PFASの定量結果とノンターゲット分析結果を組み合わせることで、「網羅性 × 定量性」の両立を図ります。対象試料は、水、土壌、植物など、調査目的に応じて対応します。


LCイオンモビリティTOFMSの概要
LCイオンモビリティTOFMSでは、精密質量情報に加えて、移動時間やCCS(Collision Cross Section:衝突断面積)といった分子の形状に関する情報を取得できます。これにより、*m/z(相対質量電荷数比)のみでは判別が難しい類似化合物や異性体の識別にも役立ちます。
*m/z(エム・オーバー・ズィー)は、質量分析計から出力される「イオンの質量を、統一原子質量単位で割って得られた無次元量をさらにイオンの電荷数の絶対値で割って得られる無次元量」と定義されています。

主な特徴
1. 4,455種類のPFAS候補リストに基づく網羅的解析
LCイオンモビリティTOFMSにより、広範なPFAS候補物質の検出・把握を支援します。

2. 移動時間・CCS情報を活用した識別性の向上
精密質量情報に加え、分子形状に関する情報を活用することで、類似化合物や異性体の識別に役立ちます。

3. 既知PFASの定量分析との組み合わせ
LC-MS/MSによる既知PFASの定量分析と組み合わせることで、網羅性と定量性を両立した調査設計が可能です。


今後の展開
当社は、従来の規制対象物質の定量に加え、未規制・未知PFASを含めた実態把握の重要性が高まっていると考えています。
本サービスを通じて、環境調査や発生源推定、リスク評価に必要な分析情報を提供し、PFAS調査の高度化に貢献してまいります。


注記
・4,455種類のPFAS候補リストは、解析対象として設定した候補リストです。
・検出可否および識別可否は、試料性状、前処理条件、測定条件、マトリックスの影響等により異なります。


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